計画倒産?合法破綻詐欺?
中古車販売店の倒産・破綻に伴うトラブルニュースが世間様を賑わせてますね。被害にあわれた方の心中お察しします。こればかりはだれにも予見できませんからエンドユーザーのお客様の責任はないでしょう。

車を買ったのに納車されず返金もなし 福岡の被害者「怒りしかない」 中古車販売店「カーネル」めぐるトラブル全国に(TNCテレビ西日本) - Yahoo!ニュース
中古車販売店が突然閉店し、波紋が広がっています。購入したのに納車されず、返金も無し…福岡でも怒りの声が。

上層部は「億を集めて計画倒産するのが夢」と語り…被害額は4億円以上「中古車買取詐欺」の悪辣な手口 | FRIDAYデジタル
中古車販売業界で、また新たな不正疑惑が浮上した。今回は被害者80人、総額4億円以上という巨額なトラブルだ。その内情について、自動車生活ジャーナリスト・加藤久美子氏が切り込む。
中古車購入における「安さ」や、中古車売却における「高く売れる」につられてしまうのは人情でしょう。私だっていちエンドユーザーとなれば安く買えるところから買いたいし、高く売れるところに売りたいですもん。それは誰も責められないでしょう。
ただ、事実として「中古車の安さ」や「売却の高値査定」などには罠が潜んでますので要注意です。
中古車購入の安値に潜むワナ
昔から「中古車価格の安さ」で客を釣って、実際に来店したら諸費用やオプションを盛り込んで価格を上げるという手法は一般的です。ただあまりにこれをやりすぎて業界がおかしくなりました。そこで、、、
2023年10月1日より、中古車の販売価格表示が「支払総額」表示に義務化されました。
ただし、義務化されたからと言って「高値で釣って、諸費用でボッタくるビジネスモデル」がなくなったかというとそうではありません。依然同じことが繰り返されてます。
法の抜け穴があって「お客様が望んだこと」や「単なる提案に過ぎないから」ということにして諸費用ボッタくりはなくなっていません。
当社にいらっしゃるお客様の中にも、中古車屋に行ったら二倍の見積りが出てきて長時間拘束されかわされそうになったという方は実はたくさんいらっしゃいます。
気の弱い方、断り切れない方は断り切れず買ってしまいますよね。
気の弱い方、断り切れない方は断り切れず買ってしまいますよね。
中古車屋も車を安く表示しないと集客できないという現実
中古車屋は、カーセンサー・グーが主流、三番手に車選び.comがありますが、その3社で寡占のような状況です。当社も加盟していますが、実はこれら媒体に集客は望んでいません。ほぼお問い合わせフォームとして活用しているのが現実です。
なぜか?
それは「安くしないと反響がない」からです。
お客様の大半は「安い順」で検索します。その上位10車以内、最低でも1ページ目以内に掲載していなければ反響はないのが現実です。ないんです。
なので車屋はみな見た目の価格だけ安くして、来たら色々理由を付けてボッタくるしか生きてく方法がないんです。
最近ではウソ表示も横行しています。
さいきんでは表示自体がそもそもウソだったりというのも横行しています。先日は、値付けの際にポータルサイトを見てみたら、オークションで見たことがある車両が掲載していました。「修復歴アリ(≒いわゆる事故車)」が修復歴ナシで出ていました。きになって出品票を見てみたら、ほかにもサビ・腐りありと問題のある車両でした。
中古車は写真にはきれいに映ります。洗車した直後であればなおさらです。写真では修復歴の有り無しやサビや腐りはわからないでしょうし、業者もわからないように写真を撮るでしょう。
さらに言えば、中古車の修復歴があることが発覚するのはだいたい次の車検あたりから。そうなると車検ナシ車両だと2年経過しているので正直「知ったこっちゃない」となるわけです。「2年の間にあなたが事故したんじゃないですか?」と言えるわけです。だいたいにしてそういう粗悪な業者はリピートなど考えてもいませんから客に強気にでますし。
こうしたわけで、粗悪な商品を売りつける業者もたくさんいるので、安値だけで中古車は判断してほしくないと心から思っています。とくに雪国の方々は「車体の腐り」というものがあります。融雪剤の影響ですからしかたないです。とはいえ、車体の腐ったくるまは事故に直結しますので十分注意してほしいところです。お子さんのいらっしゃる方は本当に気を付けてほしいと思います。
また、外国人の中古車屋さんも増えました。彼らは日本人と感覚が違います。多くは申し上げませんが、その点もご注意いただきたいところです。
チョット記事が長くなりました。
中古車屋はむかしから海千山千です。多くの業者さんはまじめにやっておられますが、粗悪な業者が他業界よりも多めなのがこの業界の特徴です。なので、どうか安さだけにつられて粗悪な業者・粗悪な中古車をつかまされないよう十分ご注意いただければと思います。
それではまた。