歴代フェアレディZの紹介について、ちょっと前置き語らせてください。
始めて買った車がZ31でした。場末の中古車屋で改造してヤレた200ZRⅡ。30万くらいだったように思う。買ってすぐオーバーヒート、246を渋滞させてしまった記憶があります。最後は事故して廃車にしてしまいました。
2代目にかったのもZ。s130の2by2でした。Tバールーフが気持ちよく、2by2はZ乗りからはちょっと微妙な目で見られましたが、一般の人からは誰からもカッコいいと絶賛でした。当時乗せた女の子たちからもかなり評判よかったっけ。
さて、そんなかつてZ乗りだった私もおっさんになって、久しくZから離れていました。この度、新たに車購入を考えたときに、やっぱりZにも目が行ってしまいました。
そこで思い出に浸りつつ、歴代3代のZを紹介したいと思い立ちました。
やっぱりフェアレディZといえば、ロングノーズショットデッキって感じがする。
Zを語るとき、どこまでがZらしいZかみたいな話になりますが、S30のみという人もいれば、130Zを含め丸目のみ、あるいはZ31含めロングノーズショートデッキまで、とか。
でも、Z32~Z34までもいい車です。それぞれにストーリーがある。
Z32は長らくZの命脈を保ってくれた名車。そのデザインは世界から絶賛されました。僕らの時代はゴキブリZなんて呼ばれてたけど、バブル期のゴージャスな設計とパワフルな走りは今でも専門店があるくらい根強い人気がある名車です。
Z33はZ復活のみならずニッサン復活のシンボルとなった車。日産の経営がやばくなってZなんて真っ先に着られるんじゃないかってみんな思ってた時、ゴーンさんが来て真っ先に復活のシンボルに挙げた車です。今は亡きZの父・片山豊さんも喜んでたし、アメリカのファンの喜びようは尋常じゃなかったっけ。
そしてZ34はZ33を受け継ぎながら、ホイールベースをショート化してロングノーズを表現してたり、ヘリテージエディションなどを加え、よりZのアイデンティティを今に伝えようとしている。
どれもストーリーがあるし、ほんとにいい車だと思う。
しかしながら、やはりフェアレディZといえば、丸目のロングノーズ&ショートデッキ、Z130、一歩譲ってZ31までがZらしいZという気もします。そのスタイルを変えたZ32からはやはり性格が一変してステージが変わった感がある。(Z31はそういう意味で過渡期の車だと思うが)
今回は、そのZらしいZである3車種、すなわち、S30型・S130型・Z31型をさらっと紹介したい。
初代、S30型フェアレディZとは
まずは何といっても元祖フェアレディZ。登場は何と1969年!今となっては約半世紀前の車となりました。お父さんやお爺さん世代にとっては青春の車、少し下った年代の人にとっては悪魔のZとして有名でしょう。漫画はもとよりゲームなんかにもなってますので幅広い人が知っていると思います。
外観はご存知の取り、国産車で最も美しいクーペだと思います。シンプルかつスマート、ロングノーズ・ショートデッキの究極の形といっても過言ではありません。(個人的に2000GTよりも)
Zの父と言われる故・片山豊氏によって生まれ、北米を中心に大ヒット、いまだにアメリカ・日本ともに熱烈なファンが大勢います。安価でいて早いのが売れた理由とか。実際に当時はレースでも勝ちまくり。GT-Rが国内販売だったのに対し、Zは最初から北米、日産の代表的な2代は当時見事に役割を分担し、日産だけでなく日本車の優秀さを世界に知らしめたのでした。
ヨーロッパ製の高級GTに匹敵するスペックと魅力あるスタイルを兼ね備えながら、格段に廉価であったことで、北米市場を中心に大ヒットした。日産(DATSUN)のイメージリーダーカーとして、足掛け10年もの長期に渡って生産され、世界総販売台数55万台(うち日本国内販売8万台)という、当時のスポーツカーとしては空前の記録を樹立した。「ダッツン・ズィー」の愛称で親しまれ、日産自動車の輸出モデルの総称でもある「DATSUN」の名を世界に知らしめ、ある意味で日産の海外進出の活路を開いた日産の記念碑的車両である。このような実績的・実質的来歴も相まって、現代でも日本国内はもとより世界的なクラシックカー・旧車としての人気や知名度は高い。(wikipedia)
注)片山氏の自伝は面白く、日本車の歴史のみならず、戦後日本の復興的な話でもあるので必読ですよ!Z好きの方は絶対に読んでください。
発売時のノーマルで昔の軽い車体に150psものパワーがあるからそりゃ早かったろう。今乗っても昔の車体は一昔前の軽自動車レベルで床下なんて鉄板を感じるペラさなので速さを感じますし、なにより「運転してる感がすごい」です。地面を感じる、まさに人馬一体という感じ。
名機L型エンジンは当時から様々に改造されまくり、ずいぶん下ってからの年代ですがS30に後継のRBエンジンに載せ替える例も多くみられました。
S30ZのRB載せ替えといえば、ロッキーオートさん。エンジン・ボディ補強・足回り、さらにはオートエアコン装備などの現代装備でS30を見事に現代によみがえらせたレストア&カスタム車両を多数販売しています。
VQ35積んだ変態的S30Zもあるし。
いやーこれは欲しいわ。リアル悪魔のZだと思う(あれよりは超安全だと思うが)。まぁ、一番良い車両で一千万越え、手ごろでも半分ほど。超高級車なのですが、、、。
さて、Zのインジェクション化といえば、s130からと思われがちですが、実は初期型のマイナーチェンジ後のS31からで、当時の排ガス規制のためしかたなくでしょうか、これは不人気モデルとなってしまいました。
そんなs31も1978年で生産が終了。s130へZの系譜は引き継がれることとなりました。
2代目、S130型フェアレディZとは
Z初のモデルチェンジ、で登場したのがS130Z。
S30のアイデンティティを受け継ぎながら、時代を感じさせるラグジュアリー感をもったZに生まれ変わりました。こちらもアメリカでは大ヒットしたモデル。
インジェクション/エアコン装備で一気に快適度が増しています。いまでも快適に乗れる旧車です。
ただし、S30が野性味ある走りモデルだったのに対し、こちらはラグジュアリーが先行してか、排ガス規制などが厳しかった時代のせいか「遅い」イメージがやっぱり拭えません。そして当時はドッカンターボ(効くまでにかなりタイムラグあり)。やっぱり当時からみんな改造して乗ってたようなイメージがあります。
でも、性能よりも見た目と乗り心地が大事。それが当時の車。走り屋と走り屋風とかっこつけ(ナンパ&デート目的)。多くの人は(ナンパ&デート目的)なのでそれでよし。そんな車、時代的にどの車も。「かわいいは正義」みたいのと同じ。かっこよければいいのよ。
とりあえず、こいつはかっこよくて快適がウリ。
S30がZのなかで1番だとしたらS130はやっぱり2番目によい車です。乗り比べるとわかりますが、S30が本当に昔の車という感じなのに対し、S130は旧車ながら現代車に通じるものを感じます。乗りやすい旧車といえるでしょう。
そして今見てもデザインは非常に美しいです。
マンハッタンカラーがとくに有名で、カッコいいと思われます。(筆者はシルバー乗ってましたが)
S130のCMの動画見つけました。時代を感じますね。
さらに!アメリカのCM動画も発見!古き良き80年代アメリカっぽい!
古い動画ですが、走行&紹介動画。200ZXターボ。
こっちは2015年の紹介動画
ちょっとかっこいい感じPV風
やっぱりアメリカで愛されています。280zxで検索するといっぱい動画出てきます。
日本では、S30が悪魔のZで有名なのに対し、S130は西部警察で有名ですね。知ってる方も多いと思います。
筆者はS130乗ってましたが、Tバールーフはあまり開けなかった。だって、ガラスが重いんだもん。後ろ開けて2枚の天井ガラスをしまうんだけど、いちいちもって行って、ゴム(だったかな?)で縛って固定して、、ってのが面倒くさい。
そして中途半端にオープンなので、あまりオープンカー気分を味わえない。ちょっと意味のない感じでした。ゴム劣化で雨漏りもするしね。(筆者が買ったときはすでに旧車に片足突っ込んだ時期でしたし)。Tバールーフは手間のかかるサンルーフのような感じ。ただ、Tバールーフの見た目は抜群にかっこよかったな。だって他にないもんこんな車。いろんな女乗っけたなぁ。
さて、そんなS130Zは1983年で生産を終了し、次なるZ31の時代に移行します。
3代目、Z31型フェアレディZとは
ロングノーズショートデッキというスタイルはそのままながら、ライトが丸目から角目のリトラクタブルヘッドライト(通称パカライト)のZです。
80年代~90年代初頭の車って感じのルックス。アメ車に近い感じかな。
前期型と後期型でルックスは大きく違っており、前期が角ばったデザイン、後期が丸みを帯びたデザインとなっています。
エンジンは、S30・S130のL型からV型もしくはRB型に変更になっています。(200ZRのみがRB型)直6搭載車としては最後の車種。RBが積めるのでRB25T換装車も多かった。昔はショップいっぱいあったしね。それに、この時代の車はスポーツカー進化前夜でもありました。(この後のZ32時代はパワー競争、メーカーは自主規制で280馬力までって時代になります。)
ロングノーズ・ショートデッキというZの伝統的なコンセプトを引き継ぎながら、空力性能を重視して、エクステリアをシェイプアップした3代目が登場。5年ぶり2度目となるフルモデルチェンジ。キャッチコピーは『較べることの無意味さを教えてあげよう』、『ワルツ・ナイト』、『セラミック・レスポンス』、『SOUL SYNCHRO MACHINE』など。開発当初からヨーロッパ製の名門スポーツカーを凌ぐ、ハイパフォーマンスの追求を目標に掲げていた。プラザ合意に基づく急激な円高によって、海外輸出車の価格上昇は避けられず、廉価な日常用スポーツカーからハイパフォーマンス・スポーツカーへの宗旨替えは、北米を主要な市場とする本車種にとって時宜を得たものであった。(Wikipedia)
>>Z31の詳しいスペックはこちらのサイトが参考になります。
▼下記動画は前期型のZ31。角ばってます。
▼こっちがZ31の後期型、わかるかな?ちょっと丸いでしょ?
後期型のZ31はのちの180SXにルックスが受け継がれたような感もある。
ハッチバックにパカライトでなんか似てる。ちなみに180SXにはS30型フェアレディZフェイスにカスタムできるフロント周りの換装キットがあります。
後期Z31型は今見ても美しいですね。リトラクタブルライトが途絶えて久しいのでなおさらほかにない美しさを感じます。
Z31のCMを発見しました。世界初セラミックターボですってよ。
V6の3リッターターボが日本初。Z31は走らないs130を反省してか走りにこだわったモデルでもありました。
比べることの無意味さを教えてあげよう!スープラとはちがうのだよスープラとは!
CM見ているとかなり古臭いですね。登場が1983年ですから35年も前!当時30歳だった人はもはや年金世代ですよ。。CMは古くても、車体を見るとそこまで大昔の車って感じもしませんが、、。
今でもZ31愛好家の方もアメリカ・日本ともにいてオフ会などもされているようですよ。手入れしているZ31、ぴかぴかでカッコいいですね。
Z31も美しい車ながら、S30/S130そしてこの後のZ32に比べては人気で劣りました。そのおかげか、我々アラフォー世代の中では安く買えた人も多かったと思います。我々よりははるかに上の世代の車ながら、中古車のZ31に乗った若者が多いので実はアラフォー・アラフィフ世代の青春カーだったりもします。
もう一度乗りたい!って思う人も多いんじゃないでしょうか。それなりに快適で速い車でしたし。でも、さすがにもう古い車体なので維持整備が大変かと思いますが。。。ゴムパーツさえなんとかなれば意外に大丈夫かも腐っても日本車だし。
以上、3代のロングノーズショートデッキ時代のフェアレディZを簡単に紹介してみました。
ちなみに!
ニッサン自動車の公式ホームページ内に、「FAIRLADY Z,Forever」というコーナーがあります。
これ、なにかというと、フェアレディZとの思い出を語ろう!ということで、ご自分で写真とか思い出を投稿できるサイトのようです。乗っておられた方は、ぜひ投稿されてみてはいかがでしょうか。
http://drive.nissan.co.jp/PARK/Z/
やっぱ、もう一度所有したいなぁ。