排ガス×走行騒音規制がガソリン車を絶滅に追い込む?!
筆者は先ごろまで知らなかったんですが、「ガソリンエンジンで走るスポーツカー」って絶滅の危機にあるようですね。2020年より規制がかなり厳しくなり、2022年以後はガソリン車のスポーツカー全滅かといわれているレベルだそうです。
各車のニュース記事かいつまみながらご紹介します。
排ガス規制で自動車メーカーは大混乱?!
欧州では、CAFE規制というモノがあります。
・自動車メーカー各社は、自社の販売する車の平均CO2排出値(基準)が設定されます。
・基準をクリアできなかった(CO2排出が基準より多かった)場合、数十億単位の巨額の罰金を科されます。
これをトヨタ以外の自動車メーカー各社がクリアできなくなるという記事
自動車騒音規制でスポーツカー全滅?!
2020年10月1日以降に生産される車に適応される騒音規制がより厳しくなる。どれだけ厳しくなるかといえば「ハイブリッド車レベル」。ハイブリッド車は音が小さくて車が気付かないから危ないなんて議論があるのに、あれでも騒音規制をクリアするのがきついとは。
ちなみに、今現在が第一段階(フェーズ1)で、2020年以降の規制は第二段階(フェーズ2)、さらに2022年に第三段階の規制が待ち受けてるが、この第三段階(フェーズ3)は今の技術だとクリアの目途が立っていないらしい。
>【当面マフラー交換は安泰も】騒音規制でクルマ界は暗黒時代突入!?(ベストカーWeb)
GT-Rまでも絶版?!次期型開発目途がつかず
まさか、日本が誇るGT-Rまで消えるとは、、、
上記、「こんなGT-R二度と出ない!?」の記事文中にある下記の一文が衝撃的です。
「繰り返すがGT-Rはどんなに頑張っても2022年の騒音規制はクリアできない。その時点で絶版になることが決まっている。次期型GT-Rはガソリンエンジン車でないことも間違いないです。」
思えば、GT-Rの歴史は排ガス規制との戦いであった。
2代目ケンメリGT-R(KPGC110型)は名機・S20型エンジンが昭和48排ガス規制に適応できず姿を消し、長きにわたってGT-Rは姿を消した。
そして16年後の平成元年、伝説の名車「BNR32(いわゆるR32)」の登場により燦然と復活を果たした。
しかし、そのR32の流れをくむR34GT-R(BNR34)も名機「RB26DETT型エンジン」が2000年排ガス規制に対応できず惜しまれつつも終了。これによりスカイラインGT-Rの歴史に幕を閉じた。
なお、歴代スカイラインは海外でも高い人気を誇り、中古市場は高騰を続けている。
以後、GT-Rはスカイラインとは切り離され、新たな独立ブランド「日産GT-R」として、エンジンは伝統の直6からV6になり、全く新しい車として誕生した。
その現行・日産GR-Rさえ、新たな基準に適合できず、消滅の危機にさらされている。今度はGT-Rに排ガス規制のみならず騒音規制もが襲い掛かる。ガソリン車GT-Rはもはや2020年モデルが最後なのだ(たぶん)。
日産がGT-Rを消滅させることはもはやないだろう。ケンメリの頃とは違って世界レベルで有名になりファンも多い。技術の象徴として経営に必須のアイコンといえる。どのような形でもGT-RはGR-Rとして残していくだろう。
ここまでくるとやり過ぎじゃないか?って思えるが、先の排ガス規制と合わせて欧州は環境対策にマジで取り組んでいる。排ガス規制はEVやHVで克服するとして、走行騒音には対応が困難。タイヤレベルで走行音の改善が必要ということだから、タイヤメーカー各社も必死の改良を模索していることだろう。タイヤの在り方も変わってくるかもしれない。
時代の趨勢か、ピュアなガソリンエンジンのスポーツカーはこれにて姿を消してしまうことだろう。しかしながら、EVやHVはたまた水素や代替技術によって復活するのだろう。GT-Rは長いことイヤーモデル(年度更新)を続けていて、フルモデルチェンジしてないんでいい機会かもしれない。
ただ、環境・規制・安全対策・自動運転対応などなど、高くなっていく新車価格がさらに高くなって、さらに庶民からは遠ざかる車になっていくのだろうか。